アイアンボーイのひとりごと

ひとりごとや海外生活について

シンガポール1泊2日旅行②

今日の宿はカプセルホテルを予約していた。

 

シンガポールは先に述べたように物価が高く、したがってホテルなどもかなり高い。近隣の東南アジアで1泊2-3,000円で泊まれるような個室のホテルでもシンガポールでは万を超える。1泊2日だったら宿はどうせ寝るだけだし贅沢する必要はないと考えてのカプセルホテルだった。

 

チェックインしようと思ってカウンターに行くと誰もいない。カウンターには何やら紙が置いてあって、どうやら宿泊者リストのようだった。自分の名前は確かにそこにあり、ベッド番号も割り振られている。リストの横には「チェックインはこの番号までWatsapp(LINEのようなテキストアプリ)でパスポートの写真を送ってね」という指示があった。なるほど無人チェックインらしい。早速テキストを送り、今日の予約であることを伝えるとそれだけでチェックインは完了した。

 

部屋に入ると日本によくあるカプセルホテルと同様でシングルベッド1台分のスペースが完全に箱のようになっておりそれが部屋に10人分ほどあるホテルだった。トイレとシャワーは当然共用である。

 

ベッドに横になるとこれがなかなか寝心地がよくて、しばらくスマホをいじりながらダラダラと怠惰に過ごしてしまった。時間のない海外旅行なのに何をやってるんだろうか。

 

いやしかしだ。日本人は旅行の時も忙しくしすぎだ。移動と食事と観光がぎっしり詰め込んで、過密スケジュールで観光地を動き回る旅行をする人も多い。せっかく日常の忙しさから解放されるために旅行に来ているのに、旅行先で怠惰にならずしていつ怠惰になればいいのだろうか。

 

そうやって自己正当化をしていたらお腹が減ってきた。人間は考え事をして脳を使うと腹が減るのである。さて何を食べようか。

 

Google Map を見ながら飲食店を探していると、とても気になるレストランを発見した。

 

Saizeriya

 

そう、サイゼリヤ、略してサイゼである。庶民の味方サイゼである。

 

いやシンガポールにいるのにサイゼって海外旅行感なくね?というのが世間一般の意見かもしれないが、僕が住んでいるマレーシアにはサイゼリヤがない。なので充分に海外旅行を満喫できるのだ。

 

そうして意気揚々とサイゼに向かって散歩がてら歩いていると、またまたとても気になるレストランを発見した。

 

Aburiya

 

どうやら「炙り屋」と読むらしく、光り輝く豚肉の乗った豚丼の写真と共に「北海道のお米ななつぼしを使用」と書かれている。これはまさに北海道十勝の豚丼ではないか。僕は帯広に旅行で1日2食を豚丼で過ごしたほどの豚丼好きである。

 

気がついたらAburiyaのテーブルについていた。サイゼリヤはこの際諦めよう。そのうち日本に帰国したら食べられるのだ。

 

早速豚丼を注文しようとメニューを広げると、宮崎和牛上ロースステーキ重などというとてもけしからんものが目に飛び込んでいた。

 

 

気がついたら宮崎和牛上ロースステーキを口に運んでいた。こんな風に目の前のものに流される人生でいいのだろうか。いや人生は計画通りにはいかないのだ。かのチャールズ・ダーウィンも言っていたではないか。「強い者や賢い者が生き残るのではない、唯一生き残るのは変化できる者である」と。そう、目の前の変化にしなやかに対応できるものこそが真の勝者なのである。

 

さて、真の勝者たるべく堂々と宮崎和牛上ロースステーキを平らげたところで外はすっかり暗くなり、良い子は寝る時間となったのである。

 

翌朝、昼の飛行機でクアラルンプールに帰る予定であったため早速シンガポールチャンギ空港に向かった。チャンギ空港はとても広くてお土産屋も多いので、空港散策でもしようと早めに向かった。

 

朝のシンガポールにて

 

Airasiaのカウンターは相変わらず長蛇の列である。20分ほど並んで自動チェックイン機を操作し航空券を発行しようとするとどうしても最後のステップでエラーになる。係員に言うようにとの表示。係員に聞くとマレーシア行きは入国書類のチェックがあるからあっちのカウンターに行きなさいと、せっかく並んだ20分が徒労に終わってしまった。

 

マレーシアへの入国は専用アプリのインストールが必須で、それとビザの確認を終えて晴れて搭乗券をもらえた。

 

搭乗券を持ってセキュリティチェックに進むと、今度はなぜかその搭乗券のバーコード読み込みがエラー。「この搭乗券はなぜかバーコード読み込めないから航空会社からスタンプもらって来て」と言われてしまい来た道を戻った。

 

再度Airasiaの係員に事情を話すと「スタンプ?いやそんなのなくてもこれは正規の航空券なので入れますよ。第一スタンプなんて持ってないですし。」と言うのでまた戻って来た道を戻りセキュリティにそれを伝えると「うーん、でもバーコード読み込めないから、これが正規の航空券だという証明が必要なんですよ」と言う。

 

また来た道を戻って来た道をまた戻りAirasiaの係員に伝えると、今度は係員もついて来てくれた。係員とセキュリティが何やら話しているが解決せず、もう何往復目か分からなくなったがAirasiaのカウンターに戻り、チケットを再発行してくれた。

 

再発行されたチケットは無事にセキュリティを通過できた。ああ、空港散策しようと思ってせっかく早く来たのに。と思ったが、結果として早く来たおかげて乗り遅れずに済んだのである。とてもラッキーだ。

 

まだ搭乗まで余裕があったのでお土産やをうろうろしつつ結局何も買わず、そうしてまた1時間のフライトでクアラルンプール国際空港に戻って来た。

 

こうしてみるとマーライオン見て散歩して宮崎和牛を食べただけの旅行であったが、久しぶりの海外旅行はとても楽しめた。これでまた一つ、行ったことのある国が増えたのである。

 

行ったことのないところに行ってみると言うのはとても冒険感があるし、ちょっとしたスタンプラリーのような楽しさもある。地球は広いので人生で全ての場所に行くのは不可能だが、これからもできるだけ多くの場所に行ってみたいと思ったのであった。

 

 

おわり